6月17日(月) エフェクター好きによる エフェクター好きのための エフェクターのイベント「CULT PEDAL SHOW」開催決定!

Orgaround

Organic Sounds


レギュラー価格 ¥48,000
Orgaround
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4月14日 追記→ 今回の受注可能数は完売いたしました。また次回の入荷をぜひ楽しみにお待ちくださいませ。

 1969年にKing Crimsonが作り上げたプログレシッブ・ロックの至宝とも呼ぶべき1枚のアルバム、「In The Court Of The Crimson King(邦題:クリムゾンキングの宮殿)」。歌詞、旋律、曲構成などの音楽性とともに、その壮絶で激情的な音色も評価され、ロック・アルバムの金字塔の一つとして現在でも語り継がれている名盤です。当時、その衝撃的なアルバムが制作される上で欠かせたかった、1台のファズペダルがあることをご存知でしょうか?

 1974年、King Crimsonのギタリスト、コンポーザーであるRobert Frippがアメリカの音楽誌のインタビューに応えた際、自身が認める最高のファズペダルは、キャリア初期から使っていた“Buzz Around”というものであったことが語られています。

 「 The best fuzz-box to use is a Burn's Buzz around which they discontinued making in England about six years ago. 」 

-(単に使う上では)最高のファズボックスは、6年前くらいに生産完了になってしまった、イギリスのBurns Buzz Around だ。-

by Robert Fripp  Guitar PLAYER 1974年5月号より

 

そして、このBuzz Aroundというファズペダルが持つ音色こそ、「クリムゾンキングの宮殿」を形成する重要なピースの一つだったのです。

▲Organic Soundsが所有する1967年製のBuzz Around

 Buzz Aroundは1966年にイギリスのBuldwin Burrns社から発売され、その後、わずか3年前後の間に生産が中止されてしまった、非常に希少なファズペダルです。現在のようにアルミやステンレスではなく、スチール(鉄)の板材を曲げて作られた楔形の筐体の中には、ゲルマニウムトランジスタを3石使用した、当時としては非常に歪み量の多い回路が構成され、長いサスティンを生み出すことを可能にしていました。

 

▲Buzz Aroundの内部

 回路としては、同じくイギリスのSola Sound製 Tone Bender Mk.IIIに著しく近く、その亜種として見られることもありますが、Buzz Aroundに備えられたトーンコントローラーの“Timbre”、“Balance”といった操作系統(ツマミ)は非常に独自性が高く、何より、Tone Bender Mk.IIIの発売はBuzz Aroundから遅れること2年、1968年のことであり、むしろこのBuzz Aroundこそ、Tone Benderの進化を先に具現化した、(当時としては)最新鋭のファズだったのです。

 その基本的な音色は、『ディストーション寄りのファズ』とも、『ファズ寄りのディストーション』とも呼べるもので、歪みの荒さはファズらしいものでありながら、ディストーションのように分離感があり、伸びやかでもあります。その特徴からはBig Muffとも共通するものがあるように感じますが、Big Muffと比べれば、よりファズ的要素が占める比率が高く、King Crimsonの代表曲「21st Century Schizoid Man including Mirrors(邦題:21世紀のスキッツォイドマン/ 21世紀の精神異常者)」で聴けるような、かなり荒々しい音色となります。

 そんなBuzz Aroundですが、当時から生産数は少なかったようで、現在での流通量は皆無。個人売買の場に姿を現せば、40万円以上の値が付くことも珍しくはありません。(この文章を書いている私が見た中で一番高価だったBuzz Aroundは、8~9年前にミントコンディションでebayに出品された個体で、約120万円でした)

 

 以上のような状況から、Buzz Aroundを知るのはごく一部の“ファズ・ギーク”たちだけであり、リプロダクト品、リイシュー品の数もBig MuffやTone Benderと比べれば極端に少ないといえるでしょう。しかし、その状況をブリティッシュペダル・クローンの雄、Organic Soundsが打破します。

 Organic Soundsを牽引するYusuke Watanabe氏が所有する1967年製のBuzz Aroundを文字通り徹底的に解析し、再現したものが、このOrgaroundです。筐体はオリジナルと同様にスチール材の板金によって作られ、その大きさから細部の曲線の角度まで、隅々に渡って再現されています。(ただし、強度の面から板材はわずかに厚いものへ変更されています)。驚くべきことに、そこに使われているノブにすらも拘り、日本の工場でオリジナルのヴィンテージノブを元に再現された特注品が採用されています。

  内部のパーツも元となったBuzz Aroundに使われているものと同じヴィンテージNOS品を可能な限り用意し、同じものが用意できない箇所にはそれに準じたスペックを持ったヴィンテージ品を代用しています。オリジナルのBuzz Aroundと同様にラグ板を使用したポイント・トゥ・ポイント配線製法によって、オートメーションの介入は一切なく、1台1台が完全な手作業だけで作られています。

▲Organic Sounds Orgaroundの内部

▲1967年製 Buzz Aroundの内部(電解コンデンサーが1箇所交換されています)

 

 以上のように、外観、パーツ構成を可能な限り再現した上で、言うまでもなく、その音色も完全再現を目指して作られています。元となった1967年製の個体は特にゲインが高く、Buzz Aroundの中でも突出して荒々しい気質を持っていました。しかし、その荒々しい音色こそが初期King Crimsonを彷彿とさせるものであり、その個体が具えていた荒々しい気質もあえて再現させてあります。

 操作系統(コントローラー類)は、歪み量を増減する“Sustain”、音の太さ、中域の量をコントロールするような働きを持つ“Timbre”、主に音量をコントロールする役目を任されていながら、わずかに低域や高域の質感に影響を及ぼす“Balance”を装備。この点もオリジナルと全く同様です。

 

 言うまでもなく、Buzz Aroundはプログレッシブ・ロック創世の中核を担った音色として重要な存在ですが、その事実を抜きにして、Buzz Aroundはただシンプルに、非常に魅力あるファズペダルであると感じています。かなり主観的な意見ですが、その音色はBig MuffとTone Bender(MK.I、MK.II)の良い所どりであると、私は考えています。「Robert Frippがどうだ」というようなことは気にされず、ファズファンの皆様に愛されるべくして生まれたのが、Buzz Aroundの魅力を正当に継承した、このOrgaroundであると信じています。

by CULT 細川

※こちらの商品は非常に貴重なパーツを使って作られているため、今回のスペックで受注可能な台数は20台のみとなり、納期は受注が完了した順によって異なります。現状では6台のみが即納可能ですが、7台目以降に注文されたお客様には、製作が完了次第、随時発送いたします。その際、2〜7週間ほどお時間をいただく場合がございます。誠に恐れ入りますが、あらかじめご了承ください。

 

ー Organic Soundsのビルダー、Yusuke Watanabe氏のインタビューもぜひ、ご一読くださいませ ー

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