こちらの商品は『7月末ごろの出荷』を予定しております。
→初回の7月末入荷分は予約で完売いたしました。次回の入荷が決定次第、予約を再開いたします。
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商品写真はプロトタイプであり、色味、光沢感は製品版とわずかに異なります。
以上、あらかじめご了承くださいませ。
Phantom fxとLeqtique (EVR)による、15年ぶりのコラボレーションによって生まれた新たな記念碑的ペダル。Phantom fxが持つオルタナティブな音作り、ヴィンテージテイストの強い構造と、Leqtique EVRが持つ独自性の高い回路設計、先進的な内部構造が融合した、過去に例を見ないペダルです。
このBleu ODは、実音にたっぷりのハーモニクスが乗る、オーガニックなオーバードライブペダルです。今回のコラボレーションに当たって新規開発された、完全オリジナルのディスクリート回路を採用。Leqtique EVRのShun Nokina氏が厳選した、過去にエフェクター類に使用された例のない2種類のMOSFET(増幅素子)を使った、2段のゲインステージを具えています。このオリジナリティに富んだ回路、増幅素子を採用しているがゆえ、例えばTS系、Klon系というような、〜〜系のカテゴリーには全く属さず、ペダルが氾濫するこの現代においてなお、斬新なオーバードライブサウンドを創出します。

3つのノブは左からVolume、Tone、Gain、黒い小さなノブはLow Cut。合計で4つのコントロールを具えています。
Volumeで作る最大音量はかなり大きく、ブースターとしての役割も完璧に果たすでしょう。Gainコントロールはオーバードライブペダルとしては幅広く作用し、一般的なオーバードライブよりも大きな歪み量を作ることができます。
ToneとLow Cutの2つはブースターとして使い際には優れたトーンシェイパーとしての役割を、歪ませて使う際には積極的な音色変化をもたらします。
※急遽、内部の基板部にMid Cutトリマーが装備されることとなりました。特徴的なミドルをカットし、一般的なオーバードライブのレンジ感に寄せるようなコントロールとなります。このことに伴い、基板部に若干の変更が加えられますので、製品版の基板部は写真の基板部とは多少異なる点が発生します。ご了承ください。

表面にはShun Nokina氏(Leqtique EVR)がフレンチブルーをテーマにハンドペイントで描くSwirl、その上に戸高賢史氏(Phantom fx)がデザインしたブラス製のプレートが配され、まさに豪華絢爛と言える外装が完成しています。

ペダルの内部でも、Leqtique EVRとPhantom fxの個性が見事に融合しています。基板部をPhantom fxがポイント・トゥ・ポイントで製作し、その基板をLeqtique EVRの精密なフォーマットに組み込むことで、完成しています。
このBleu ODの音色を伝える当たって特に重要なポイントが、回路に採用されたMOSFETの特性です。このBleu ODは2段のゲインステージを具えており、その2段の両方にShun Nokina氏が新たに発見した特別なMOSFETが使われています。非常に音楽的な特性を持つMOSFETが生み出す、ハーモニクスに富んだ歪み、そしてそのMOSFETに宿っている特有の中高域の質感が、このBleu ODの特徴を作っています。また、回路にダイオードクリップは無く、あくまでもMOSFET自体の歪み、特性がBleu ODの音色そのものとなっています。
まず、エフェクトをONにした途端に付加される圧倒的な太さに、誰もが気づくでしょう。低域が強いということから想像されるような太さではなく、中域を中心に広いレンジにまとわり付く、非常に自然な太さです。それは付加されたものであることを忘れるような自然な質感で、OFFにした時にやっと、その太さがエフェクトであったことを思い出すほどです。この太さを利用したクリーンブースター、プリアンプ、トーンシェイパーのような使用方法では、驚くべき効果を発揮するはずです。
Gainコントロールを上げていくと、ディスクリート回路ならではの野太い歪みが足されていきます。歪みの粒は荒く、少しファズライクな質感です。しかし、分離感には長け、コンプ感も適度で、あくまでも音の本質はオーバードライブ的です。特筆すべきはギターボリューム、タッチニュアンスの再現性、追従性で、Gainコントールが大きく上がっていてもピッキングニュアンスを如実に再現し、ギターボリュームを絞れば途端にクリーントーンが姿を表します。
同時発売のPhantom EVR “Cliffs”と同時に使用することを強く想定されており、2台を直列に接続した際の音色も極上です。圧倒的な太さ、恍惚の倍音感、絶妙なコンプ感、美しいサステインが生まれ、非常に有機的な音色となります。
このBleuは、少し弾く程度ではその奥深さに気づくことができませんでした。その理由は、これまでに弾いてきた1,000台を超えるペダルのどれとも質感が異なるからです。オーバードライブのジャンルにおいて、果たしてそんなことがあり得るのだろうか。自分も含めて、多くの人がそう思うでしょう。しかし、それはBleu ODとして実在しています。
どの音域も太く、艶やかで、まずブースター、プリアンプとして極上です。加工感がしっかりとあるのに自然という、初めて味わう質感です。その質感のまま、タッチニュアンスの再現性に強く秀でたオーバードライブサウンドを作ることもできます。ペダルが好きであれば好きであるほど、この独自性を極めたBleuの存在性に心を打たれるでしょう。
兎にも角にも、両ブランドのコラボレーションによって生まれたのが「ただ良い音のするペダル」ではなく、こういった全く新しいものであったことには、とても感銘を受けました。Bellsなどの過去のペダルを復刻することは、あるいは簡単だったかもしれません。しかし両ブランドは、新しい素子、新しい回路、新しいデザインに挑戦することに一切の迷いがありませんでした。過去にすがるのではなく、徹底的に新しいものを追う。そういった両ブランドの姿勢を表したペダルが、今回のBleu OD、Cliffsの本質です。
CULT 細川