スウェーデンが誇るブティック・ペダル・ブランドの至宝のひとつ、BJFEの希少なディストーションペダルが入荷です。

　COMSインバーターICをメインに据えた個性的な回路で、やはりその音色も個性的、むしろ独創的と呼べるほど、他のディストーションにはない質感を具えています。ピッキングの瞬間から異常なスピードで飛び出す、凄まじく速い音のディストーション・サウンドが特徴で、このペダルにギターを弾かされているような感覚にすら陥るほどだと思います。

　また、歪み量の多さに相反したレスポンスの良さも特筆すべき点で、Distortionコントロールを最大に設定し、使うギターがハムバッカーであっても、ギターボリュームに応じて歪み量を落とすことが可能です。同時に、通常使用時もタッチニュアンスを表現しやすいことは想像に容易いでしょう。

　この個体は私（CULT 細川）が楽器店勤務時にオーダーしたもので、当時はすでに流通していなかった2ノブのCliff Hangerを初めて復活させた際の個体です。Bjorn Juhl（BJF）も久々のCliff Hanger製作で張り切っていたのでしょうか、通常はシリコン・ダイオードが使われるクリッピング部分にFETが使われている他、回路でのゲインも明らかに高いように感じます。

　数カ所の塗装の欠けがありますが、BJFEのすべてのペダルはもともとの塗装にもムラがあるため、それを考慮すれば状態は良好かと思います。