Electro Harmonixが2回目の倒産後、ロシアの軍事工場で生産されていたロシア製のBig Muff。生産時期によって異なる仕様があることでも広く知られていますが、中でも強烈な低音とロシア軍特有のモスグリーン・カラーの筐体で人気を誇る、アーミーグリーン期の個体が入荷しました。“バブルフォント”と呼ばれる、角が丸いフォントで“BIG MUFF”の文字がレタリングされた、1990年代中頃の一台です。
兎にも角にも低域の押し出しが強く、単音の太さが最大の特徴です。USA製のBig Muffと回路の基本的な部分は同様ですが、定数の微妙な差異やロシアの軍用パーツが特有の音色を作り出しているのでしょう。歪み量が後年のUSA製と比べて少し抑えめで、弦の音の芯が残ることも相まって、ベースで使用されることも少なくありません。近年では本家が小サイズでリイシューもしていますが、その太さの傾向がオリジナルとは異なるように思います。オリジナル、リイシューどちらも低音の破壊力は相当なものですが、オリジナルの低域はよりタイト(リイシューの方がより低い帯域まで出ているように聴こえる)です。
電池スペースが“Tall Font”期と同様の初期仕様ですが、そのスペースの蓋が欠品しています。ただし、蓋はその構造が原因で非常に外れやすく、欠品はさほど珍しいことではありません(現存する40〜50%くらいの個体が欠品しているようにすら思えます)。動作は良好で、音色の個体差が大きいアーミーグリーン期の中でもこの時期の特徴をハッキリ表している個体であると感じます。
CULT 細川
希少性:3 / 10(生産完了品であるものの流通量は少なくない)
付属品:無
改造歴:無
状態:複数の傷、使用感がくあります。背面の電池収納スペースの蓋が欠品。
備考:
動作保証:3ヵ月 (フットスイッチのみ保証対象外。その他、代替パーツでの修理となる場合がございます)
関連する商品
Invalid password
Enter